馳星周の「アンタッチャブル」はコメディタッチの小説

昨日の未明に強い雨が降り、今日も曇っていますが、午後から少し晴れ間が見えました。

名古屋の天気予報は、曇り、最低16度、最高24度、風速1.39m/s、湿度71%、最低気温は本当かなと思うほどで、家の中では昨夜寝る時間では26度でしたし、現在も半袖の夏スタイルですごしています。

朝食後、銀行へ行って、イオンへ寄りましたが、妻が外出の予定があったため、そそくさと早めに帰宅しました。

妻曰く、戸締りが面倒だとのことで、私の帰宅と入れ替わりで、そそくさと出ていきました。

確かに家の戸締りは、鍵やら火の元、コンセントなど気を遣うので面倒ではあります。

妻が外出してすぐに、車のバッテリーの充電をするために、駐車場の車からバッテリーを回収してきました。

こちらも、マンションの共同駐車場では気を使います。

幸い誰にも出くわすことなく、戻ってこられました。

このところ空いたわずかの時間に小説を読むようにしています。

空いた時間といっても、定年退職した身ですから、会社生活を送っていた頃と較べたら、あちらこちら空いた時間だらけですが、パソコンが起動するまでの時間、トイレへ入った時、バスや電車で移動している時のほんのわずかな時間に読むようにしています。

ある時間に集中して読めば良いように思えますが、時間つぶしのつもりで読めば、どんな難しく読み難い分厚い本も、チリも積もっていつかは完読できてしまうのでお勧めの読書法です。

読みにくい本ほど、意外と後々記憶に残っていることが多いように思います。

馳星周の「アンタッチャブル」はそんな読み難い本ではなく、最初500ページ以上ある分厚さに躊躇するものの、軽く楽しくすらすらと読んでしまえる小説です。

馳星周の小説を読むのは、これで2冊目ですが、読むたびに作風が一変する作家です。

アンタッチャブルは、捜査一課から公安部へ左遷された刑事と、頭のねじが緩んだ、出世街道を外れて閑職にまわされた落ちこぼれキャリアの警視のコンビが繰り広げるコメディータッチの小説でした。

読み終えるとGO TO TRAVELではありませんが、旅から戻ってきたような余韻があります。

馳星周はノワール作家として有名だそうです。

最初ノワールと聞いて、ルノワールの印象画を想像してしまったので、なんと優雅な響きだろうと思いきや全く逆で、ノワール小説とは暗黒小説、所謂、切った張ったのどす黒い世界を描いた小説でした。

馳星周の代表作のノワール小説は、いつも行く図書館に置いてなかったので、そのうち図書館予約を利用して読んでみようと思います。

馳星周が今回直木賞を受賞したのは「犬と少年」で、ノワール小説とは真逆の感動小説らしいので、こちらもぜひ読んでみたいものです。

馳星周は色々と趣の異なる引き出しを持った小説家のようです。

しばらく、この小説家の作品を追ってみるのも悪くないかもしれません。

小説を読むのは、旅とよく似ています。

たとえ狭く小さな部屋の中に居ても、小説の中の無辺世界で、心は縦横無尽に飛び回ります。