71歳になってサポートカー限定免許に想うこと

1月24日、火曜日、朝から曇っていて、一時雨も降り慌てて洗濯物を中へ入れました。

時々日が雲間から出ることもあり、その隙に妻はイオンへ買い物へ出ましたが、すぐに帰ってきました。

10年に1度の寒波が来るとの予報があり、各地で雪が降り始めたようです。

再びの険しい空模様に、ほとんど雪の降らないここ名古屋でも、雪が積もるのではないかと言われています。

今日の名古屋の予報は、曇り、最低-4度、最高8度、風速1.11m/s、湿度58%、さすがに最低は今季最も低いかもしれません。

70歳を超えると、いつの間にか車を運転することに、色々な手枷足枷が加わっていることが気がかりになる様になります。

2022年5月より改正道路交通法が施行され、70歳以上のセーフティ・サポートカー運転者を想定したサポートカー限定免許が創設されています。

いつの間にそのようなものがと、今更ながら71歳の私も驚いてしまうのですが、元々衝突被害軽減のため、搭載されている機能に応じて、全運転者へ推奨される「サポカー」と、特に70歳以上の運転者へ推奨される「サポカーS」がありました。

「サポカーS」にはさらに、衝突被害軽減ブレーキの機能に応じて、「ベーシック」、「ベーシック+」、「ワイド」の3つの区分があり、ワイドには、衝突被害軽減ブレーキ(対歩行者)とペダル踏み間違い急発進抑制装置の搭載が含まれます。

サポカーSワイドは、自動ブレーキとしては、かなりレベルの高い車となります。

「サポートカー限定免許」は、2022年5月13日に創設される「運転することができる自動車の範囲をサポカーに限定する」条件が付いた運転免許制度です。

つい去年のことで、そのようなものが創設されることは知っていましたが詳細までは知りませんでした。

サポカー限定免許で運転できる自動車は、サポカーの区分にかかわらず「2020年度以降の製造で国土交通省から自動ブレーキとペダル踏み間違い時の加速抑制装置の両方の性能認定を受けた車」、もしくは「2021年11月から国産自動車に義務付けられた保安基準を満たす衝突被害軽減ブレーキを搭載した車」となっています。

2020年以降の製造と2021年云々でカチンと衝撃を受けます。

これでは、ここ数年の新しい車、或いは新車以外は認められないということになります。

衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)が後付けされた車などは対象となりません。

確かに要件を満たした後付けの衝突被害軽減ブレーキは実際に販売されていないようですが、将来的にも後付けが認められないとなると、現在乗っている古い車に乗り続けられる可能性はゼロになります。

対象となる車種のリストは、警察庁のWEBサイトに記載されていて、ネットでその一覧表をメーカー別に確認できますが、確かに現在生産販売されている車だけのようです。

2020年度以前で、サポカーSワイドの要件を満たした中古車でも、必ずしも「サポートカー限定免許」の認定対象車にはなっていないようで、例えば、要件を満たしていると思われるマツダのデミオ(マツダ2)なども入っていません。

2020年度以降の車となると、中古車でもかなり高額となるので、経済的に断念せざるを得ないことになるのかもしれません。

75歳以上の運転免許更新手続きでは、従来から認知機能検査と高齢者講習が実施されてきましたが、2022年5月から、11種類の違反歴がある普通免許保有者はこれに加えてまず「運転技能検査」を受けることが義務付けられています。

この違反歴の中には、携帯電話などの一見軽いと思われるものも含まれているので、将来的に75歳以上のドライバーは、全員に「運転技能検査」を受けさせる意図があるのではないかと勘繰りたくなります。

現在でも、70歳から74歳は2時間の講習を受けることになっています。

DVD映像や指導員と対話する形で交通ルールや安全運転に関する知識を再確認する講習を受講します。

動体視力、夜間視力、視野を測定されます。

ドライブレコーダーなどで運転状況を記録しながら車を運転し、必要に応じて記録された映像を確認しながら指導員から助言を受けますから、ここで一種の実地技能検査のようなものが行われ指導を受けることになります。

さらに75歳以上になると、上記の2時間の講習以外に、記憶力・判断力に心配がないかをみる認知機能検査は全員が受けることになっています。

認知機能検査は2時間講習の前に行われるようなので、まずそこでフルイに掛けるということでしょうか。

実際にここで「認知症である」と判定されると、免許の停止または取消しとなります。

違反歴のあるドライバーが受ける運転技能検査では、運転免許試験場または自動車教習所のコース内を普通自動車で走行し、各種課題を実施します。

この運転技能検査は、かつての教習所の実地試験を思い起こさせます。

当時の実地試験を、今思い起こすと、果たして現在同じことをやって無事通貨できるか、甚だ疑問です。

100点満点からの減点方式で、第1種免許は70点以上、第2種免許は80点以上を合格とします。

不合格となれば再受検もできますが、更新期間満了までに合格できない場合、免許は更新できません。

何となくこの運転技能検査が将来的に次第に厳しくなって、75歳になったら、ほぼ全員が免許を失うことになるのではないかと疑心暗鬼になります。

「サポートカー限定免許」は本人の自主申請ということですが、将来的にこの運転技能検査と絡められて、適用が強制となるのではないかという気がします。

こうなると、サポカー対象の車を買い替えることが出来ないドライバーは、カーシェアでサポカー対象車を借りるぐらいしか選択肢がなくなってしまいそうです。

70歳を超えると、車を運転することに色々と障害が増えてくるようです。