誠実に生きてきた義父は人生の勝者

朝6時半に目が覚めてトイレへ行ったときは、東の空が少しだけ赤く、夜が明け始めていました。

窓から見える路はまだまだ暗くて、ゴミ出しには早すぎるように思われました。

ほんの30分ほどしてからゴミ出しをしようと思って、布団の中へ入りました。

はっとして目が覚めたのは1時間後で、慌てて服を着てエレベーターで降りました。

タバコの匂いがして、駐車場でエンジンのアイドリングの音がしていました。

路へ出ると、黒い制服姿の男子中学生数人が黙々と坂を下っていきました。

灰色のジャージー姿の中年男がジョギングをしながら右から左へ通り過ぎていきました。

ゴミ袋を出し、エレベータで戻ってきて、ダウンジャケットに入れてあったニベアの空き缶を出すのを忘れていたことに気づきました。

もう一度、下へ降り、路の並びにある集積所まで歩きました。

並んでいるビール缶の入った袋の一つにニベア缶を押し込みました。

何かを忘れることは、よくあることです。

次に忘れないようにするためには、ゴミ袋と一緒にニベア缶を袋へ入れて、手で持って出れば良いのかもしれません。

今日は、外に出ても、さほど冷気を感じません。

薄く青い空に、綿のような雲が殆ど静止して浮かんでいます。

名古屋の予報は、晴れ、最低0度、最高11度、風速0.83m/s、湿度46%、観音竹をベランダに出して水やりをしました。

確定申告の準備は、今年は我が家の国民健康保険の源泉帳票がまだ届いていないので、妻の実家の分を先に始めました。

いつも思うのは、90歳を超える義父の年金の方が、65歳まで働き70歳になった私よりはるかに多いことです。

義父はガンで亡くなったり、歩くことさえ不自由な同世代の男たちに勝ち、私も含めて後世代の男たちの平均をはるかに超える年金の獲得で勝っています。

義父は18歳から働き、59歳で普通のサラリーマン生活を終えた後、80代までマンションの管理人として勤め上げ、地道に生きてきました。

90歳を超えて、今も杖など使わず、あちらこちら動き回れる義父は、誠実に生きることの大切さを我々に教えてくれます。

義父は正に人生の勝者と言えるでしょう。