朝起きて食事を済ませて外を見ると雪が降ってきました。
暗く灰色の空から綿のような雪が降ってきて、今にも積りそうな勢いです。
玄関に観音竹が出放しだったのを思い出し、中へ入れることにしました。
葉が随分と多く茂ってしまったので、少し間引かないとリビングに置く場所がありません。
時おり吹き込んでくる雪を気にしながら、1本2本と間引いていくうちに、随分とすっきりしました。
観音竹は元々成長が遅いので、ようやく増えた葉を切って落としてしまうのは惜しいのですが、我が家の狭いリビングへ入れるためには仕方がありません。
鉢もきれいに拭いて、皿を添えて、リビングのいつもの場所へ運び据えると、すっきり治まって、冬期の馴染みのリビング風景となりました。
毎年窓ふきを大晦日最後の日にやっているのですが、この雪では、屋根の下のベランダサッシしか拭けそうにありません。
我が家の窓は雨が降って、風が吹くと、砂埃が窓に張り付いて、前日きれいに拭いた窓が元の木阿弥になってしまします。
窓は一年中いつでも拭けるので、別に大晦日に拘る必要はありません。
久しぶりの名古屋の雪ですが、既に木々の上は白くなってきましたので、もう少し降ったら雪景色らしくなるのかもしれません。
名古屋の今日の予報は、小雨一時雪、最低-1度、最高4度、風速0.28m/s、湿度97%、とうとう気温がマイナス、最高も5度を切りました。
雪や雨の日はなるべく車を出さないようにしていますが、それでもいつ何時車を出した時に雪に遭遇するか分からないので、ゴムチェーンだけは積んでおくことにしています。
空は相変わらず不安な雲で覆われていましたが、夕方暗くなる直前まで、拭ける窓を拭くと少し暖かくなりました。
残念ながら、例年モップを使い身を乗り出して拭いている、リビング南の一番大きな窓は拭けませんでした。
とはいうものの、やらねばならないことを済ませて、運動になるというのは、それはそれで結構なことです。
夕飯は妻が作ってくれた年越しそばに天ぷらを乗せ、買ってきた稲荷寿司と巻寿司を頂いて、いつもと違った食を楽しみました。
このように食だけで、非日常の特別感が味わえるというのは嬉しいものです。
夕食が終わったら、妻はテレビでNHK紅白歌合戦を見始め、私は食器を洗ってから、ウォーキングでイオンまで歩きます。
さすがに空気が切れるように冷たいのですが、完全防備ですので、身は暖かいです。
暗い夜道の向こうに、入口が明るいライトで照らされたイオンの中は暖かく、夜9時過ぎというのに、小学生の女の子と父親がカートを押して歩いています。
仕事帰りに寄ったのか、若いサラリーマン風の男女や、中年男がレジに並んで待っている光景は、大晦日でも変わりません。
帰り道、坂に並んだガレージの一つが数日前通った時はぽっかり空いた空間となっていましたが、以前見かけた古いトヨタアリストが戻ってきていました。
まるで、入院していた老人が、回復して自分の家へ戻って、良かった良かったというような、ほっとした安堵感がありました。
空気は頬に冷たく、月に雲がかかってぼんやりと見えます。
今夜は、また雪がひとしきり、降ってくるかもしれません。
今日で今年も最後、泣いても笑っても一年の終わりです。
来年が良い年となるよう願っています。
来年の誕生日が来ると、なんと私も70歳、信じられない想いではあります。
60代最期の年として、静かに穏やかに大晦日を迎えられたことはとても幸せなことでありました。