テレビを廃棄するため家電リサイクル指定引取場所へ自家用車で運ぶ

晴れたり曇ったり、時折パラパラと雨が降りました。

12月8日木曜日、今日は、14年使った古いパナソニックの42インチプラズマテレビを廃棄するため、西濃運輸がやっている家電リサイクル指定引取場所へ自家用車で運び込みます。

名古屋の天気予報は、晴れ、最低5度、最高13度、風速1m/s、湿度68%、晴れと言っても、空模様は不安定です。

出る前に、西濃運輸へ電話をかけ、今日はやっていることと、昼休みは何時までか、案内は出ているかを確認しました。

窓口に、若い男性らしき声で、丁寧に応対してくれました。

主発前に、電源ケーブルと、リモコンをテレビのスタンドに、テープで固定しました。

車のナビは、故障していて、ルート検索ができなかったので、スマホのGoogle Mapを使うことにしました。

スマホでルート検索をして、あとは声を頼りに目的地を目指します。

久しぶりに、ナビを使った走行です。

なるべくゆっくり走り、急ブレーキをかけないよう、いつもより慎重に運転しました。

後ろの座席には、テレビがふんぞりかえっています。

しばらく、走ると、残念なことに雨が降り始めました。

西濃運輸が、見えてきた交差点で曲がろうとしたら、右折車線は分離帯があって、かなり前から入らないといけないのでした。

仕方なく、大回りして、ナビの声に従い、勝手知らない住宅地の道を走り、再び、西濃運輸の見える交差点に別方向から入りました。

西濃運輸の大きな建物の正面入口から入ると、上の方に家電リサイクルの案内がありました。

建物下のゲートを通って、トラックヤードに大型トラックがずらりと居並ぶ列を右手に見てゆっくりと車を進めます。

真っ直ぐ進むと、2階へ登っていく右側へ曲がったループ状の白い道路がありました。

2階へ登ると、左端に看板があって家電リサイクルは右と矢印が出ていました。

更に登って右なのか、それとも右側にある大きな建物のことか迷いましたが、荷役集積所のような、建物の方向へハンドルを切りました。

中はガラーンとして人気がありません。

奥の方に集荷場らしきものがあるようですが、壁があり分かりません。

建物の中へとりあえず車を止め、誰かに尋ねてみようとしたら、建物中の右手の方から、若い男性2人が出てきて、手でオーライオーライと合図をしていました。

よく見ると、一画に大きな檻のようなケージがあって、大きさの異なるテレビが幾つか立てて入っていました。

男性の指示に従って、車を移動し停車すると、背の高い方の男性が近づいてきたので、早速、郵便局で振り込み支払いをしたリサイクル券を一式渡しました。

後部座席のテレビは、私が降ろしました。

後部座席に持たれていたテレビを立てる前に、つっかえとしておいた空気入れ用のコンプレッサーの箱を退けて、段ボールを座席長手方向に入れました。

テレビを立てて段ボールの上にスタンドが乗るようにしてから、段ボールを引っ張り、テレビを引きずり出しました。

入れた時と同じように、テレビ背面の右下取手に手を入れ、左側上端を支えながら持ち上げて、テレビを車から降ろしました。

まず、忘れないうちに、リサイクル券に受領日付印を押印して、私に返してくれました。

その後は、親切な若者2人が、テレビに貼ってあった段ボールの取り外しと、紐で括られていた平台車を分離するのを手伝ってくれました。

若者が、平台車からテレビを地上へ降ろしてくれました。

ケージに向かって、若者がテレビを押してコンクリ床を引きずる音が大きく響いて、つい乱暴にしないでと言いたくなります。

しかし、14年間我が家のリビングに鎮座していたテレビとも、これで今生の別れです。

あっという間にテレビの引き渡しが終わり、受入担当者の若者2人にお礼を言って、車を発進させました。

いつの間のか腫れあがった空の下、来たのと逆にループ道路を下り、建物下のゲートをくぐって、西濃運輸の入口までやってくると、カローラバンが右折のウインカーを出して止まっていました。

私も同じ方向なので、カローラバンの後ろについて、気長に、道路の車列が入れてくれるのを待ちます。

一仕事終えた爽やかな気分であるのと同時に、ほんの少しだけ、長年使い慣れた物を置いてきた寂しさを感じます。

車の静かなエンジン音を聞きながら、次は26年間連れ添ったこの車だろうかと思いつつ走りました。

この近辺にかつて、よく使ったガソリンスタンドがあったはずと思っていたら、いつの間にか通り過ぎていて、キツネにつままれた気分で、曲がるはずの交差点を通り過ぎ、あまり来たことのない道に出ました。

車を止め、ナビを自宅に帰ると設定しましたが、相変わらずルートが検索できなかったので、再びスマホで自宅へのルート検索を設定しました。

わけのわからない山の狭いわき道を通り、スマホナビが、右だ左だと指示する通りに走り迷い道を楽しむことにしました。

洒落た喫茶の駐車場に停まった車たちは、主人が戻ってくるのを待つ馬車のように、互いにぶつぶつ話をしているような様子でありました。

やがて、勝手知ったる道に出ると、こんなところまで来てしまったかと、もうどこへも寄る気も失せて我が家を目指しました。

家へ着くと、ウロウロ走り回ったためか、午後3時近くとなっていました。

リビングで、レーズンロールパン1つを食べ、コーヒーを飲みました。

トイレへ行き、ふと廊下の薄暗い突き当たりに目をやり、昨日まで、鎮座していたテレビが無くなっていることに、誰かがいなくなった寂しさを覚えました。

物も長い時間が経つと、魂が宿ると言われますが、そのような想いでしょうか。