辻村深月の「かがみの孤城」は、不登校の多感な中学生たちを中心に描いたファンタジー小説

6月27日月曜日、5時頃目が覚めた時、リビングの室温は29.8度、ほとんど30度でした。

寝る前キッチンで30度でしたからほとんど変わりません。

窓を開け放ちましたが、風もなく、中も外もあまり変わりないようです。

25度以上を熱帯夜といいますが、早朝、家の中でそれをはるかに超えています。

そのままもう一度寝なおしましたが、扇風機の風があったので、そのままぐっすり寝込んでしまいました。

今日の名古屋は、小雨、最低25度、最高34度、風速1.11m/s、湿度46%、午後リビングが33度となり、とうとうエアコンを入れました。

辻村深月の「かがみの孤城」は何となくティーンエージャー向けの小説のように思えましたが、元よりある年代をターゲットにした小説などというものはありえません。

イジメにあって登校できなくなってしまった女子中学生を主人公にしたファンタジーを基調にしたストーリーです。

作者は女性作家ですが、全体的にやさしさに満ちています。

童話を読むようなスタンスで読むと楽しめます。

昨今、イジメにあったら無理をして学校へ行く必要は無いというのが、世間でも受け入れられつつあります。

人それぞれ能力や、性格、すべて違いますから、いやな状況を無理をして受け入れる必要はありません。

尤も、会社へ入っても、イジメはありますし、無理難題を押し付けてくる上司は数多いますので、人生は多難に満ちていますが、大人になれば、状況は自分で選ぶことができるようになりますし、ストレスを感じないで生きられる場所は必ずあります。

といった内容を、この小説は書いているわけではありませんが、小説を読んでいるとつい横道に逸れてこんなことを考えてしまいます。

小説の中では、主人公の中学1年の安西こころが、ある日、部屋の鏡が突然虹色に輝きはじめたことから、吸い込まれるようにして、鏡面の中の世界へ入っていくことになります。

鏡の中の孤城の世界では、狼面を付けドレスを着た不思議な少女がいました。

そして、自分と同じ年頃で、学校へ行けない2人の少女、4人の少年たちもそこにいました。

こころを招待した狼面を付けた少女は、ここは願いを叶える城だと言い「この城には、誰も入れない『願いの部屋』があり、その部屋を開けられる鍵を見つけ出して、中へ入ることができた者は願いを叶えられるが、それは1人だけだ」と言います。

「城が開くのは毎日、日本時間の9時から17時。城を使える期限は来年の3月30日まで。誰かが願いを叶えたら、その時点で城は閉じてしまう。もし17時を過ぎても城に残っていたら、狼に食われてしまう」と言って消えてしまいます。

こころを含めた7人は、この城へ通ってくるうちに、次第に打ち解け互いの事情を知るうちに、この場所がいつか彼等にとってかけがえのない居場所になっていきます。