明け方に見る奇妙な夢

今日も曇りがちな一日で、日中気が付かないうちに雨もふったようです。

明け方に奇妙な夢を見て、目が覚めることがあります。

かつて私が設計した機械のカバーの中に、同僚や部下が入って車に乗せられ、交差点を曲がっていく夢でした。

一体何を意味しているのか、支離滅裂ですが、定年退職後3年経ってもまだまだ会社の記憶に囚われているということでしょうか。

皆元気にやっていることを願っていますが、仕事というのは苦労が絶えないものですから、かつての部下たちはあの会社という世界の中で、相変わらず仕事に追われる日常を変わらず過ごしているかもしれません。

そのような苦労の連続であった毎日も、定年退職後、遠く離れてしまえば、いつか憧憬のようになってしまうのでしょう。

確かに約40年も過ごしてきた世界ですから、数年で跡形も無く、私の中から消えてしまうわけがありません。

それらの懐かしい記憶も徐々に、フェードアウトしていくのかもしれません。

過ぎたことは、すべて夢幻の如しと言いますが、かつてのことを思えば、今こうしていることの方がむしろ奇妙なことのように思われます。

安穏で自由な時間と空間が続く今を想うと、つい頬をつねってみたくなります。

ともかく私のような者が、ここまで生き延びてこられたことに感謝すべきです。

明け方に見る奇妙な夢は、今在ることの幸せをあらためて私に感じさせてくれます。