我が家の確定申告を済ませました

3日水曜日、朝から曇り空で、早朝ゴミ出しをしたときには、ぱらぱらと霙が舞っていました。

名古屋の天気予報は、曇り、最低0度、最高7度、風速1.67m/s、湿度66%、午後から出かける予定ですが、少しでも天気が回復して欲しいものです。

現在、和田竜の本屋大賞作品「村上海賊の娘」を読んでいます。

上下巻合わせて973ページにもなる長編ですが、ぐいぐいと引き込まれて、つい他のことが疎かになりがちです。

私などは美味しいものは先に食べてしまう性格なので猶更です。

面白い本というのは、星の数ほどあって、多分残された余生を目いっぱい使っても読み切れないほどあるのかもしれません。

覚せい剤で身をつぶしてしまう芸能人と同じで、面白い本に溺れうずもれてしまうのかもしれませんが、他人に迷惑をかけるわけでもなし、わくわくどきどきの覚醒の中で終わるのも良いかもしれません。

「村上海賊の娘」も丁度半分にさしかかっていますが、大坂本願寺の一向宗徒と織田勢との合戦の後半に差し掛かっています。

村上海賊の娘、景姫は男勝りで、かつ少し浅薄な主人公として描かれています。

物語はこれから、後半へ突入です。

午后から税務署へ確定申告書提出のため外出する予定ですが、何点か聞きたいことがあるので、相談のための予約を取りました。

どうなるのか、緊張しますが、お金の利益・不利益は、最後はなるようにしかならないとも思っています。

先日スマホで予約した1時間前に家を出て、バスと地下鉄を乗り継いで、税務署へ向かいました。

平日水曜日の午后のためか、バスも電車もがらがらです。

地下鉄の駅から地上へ出ると、空はどんより曇っていましたが、雨が降る様子はありません。

税務署方面へのバスは、既に出たばかりのようだったので歩くことにしました。

Google Mapで検索しても、駅から13分程度の距離です。

税務署まで、過去に何度か歩いているので、駅前の商店街の中を歩き始めました。

名古屋の真ん中近くにあっても、街角の小さな写真館は、成人式の地元の女性の晴れ着とおぼしき写真を掲げて実にローカルな味があります。

通り過ぎる喫茶や美容院も間口が狭くて、ギッシリ横に整列するように連なって、この地の談話室のような趣があります。

途中小学校の門を過ぎて、右に曲がると、表通りとはガラッと印象の変わる瀟洒な住宅地に入っていきます。

正にとなり三軒両隣のような、昔からの家が肩を並べて、狭い路の両側にずっと続いていました。

突き当りのT字路に白いコンクリートの建物が見えて、そこを左に曲がると税務署の門があり、寒空の下、数人の誘導係が立っていました。

入口を入るとすぐ右側に机があって、プラスチックガード越しに、男性職員が一人に声をかけられました。

確定申告のために来たことを告げ、先日スマホで予約したLINEの画面を見せてから、日付、名前と電話番号を記入する用紙を1枚渡されてエレベーターで3階へ上がりました。

上がって、狭い通路の左手の部屋の前で一人椅子に座って待っている人がいました。

部屋の扉が開いていて、中には6台のノートパソコンが並び、4人の職員が、パソコンにとりついた中年の男女にマンツーマンで応対していました。

私はまだ予約前の時間でしたので、トイレへ行き、帰ってきてから椅子に座っていると、パソコンが空いたのか中へ案内されました。

私に応対してくれたのは若い男性職員で、色々と丁寧な説明をしてくれました。

結局、厚生年金基金解散による分配金の一時金は、退職金扱いではなく雑所得中の一時所得として処理することになりました。

2種類用意してきた確定申告書類の内の、一時所得で作成した方の記載と添付書類を確認してもらいました。

今年の誕生日までに運用が失効する確定拠出年金の一時金は、確実に退職金扱いになるので、その時は今回確定申告する厚生年金基金の一時金は申告不要との説明を受けました。

最後は「持ってけドロボー」と言いたいぐらいですが、今回申告する厚生年金基金の一時金に対して発生する税金の納付申込書はその場で、確定申告書の中の金額そのままがボールペンで手書きされた帳票を男性職員に渡されました。

その帳票があまりに簡便で、金額も手書きだったので、もし税務署で渡されたのでなかったら、詐欺じみていてとてもまともとは思われませんでした。

せっかくもらった厚生年金基金の一時金から税金を召し上げられるというのは、とても残念であり寂しくもあります。

ニュースでは今まで他人事としてよく聞く話ですが、なんとか脱税しようという連中の気持ちがよく分かります。

今年の確定申告はこれでお仕舞とばかりに、税務署の建物を出て、暗い寒空の下、ひょうひょうと風に吹かれて帰ってきました。