義父の確定申告書を提出してきました

今日もそこそこに良い天気で、最低3℃、最高13℃でした。

外へ出ると風が冷たいのですが、一旦建物の中へ入ると、分厚いダウンジャケットを着ていると汗ばむほどでした。

今日は予定通り、義父の確定申告書を提出するために、名古屋の中産連ビルへ出かけていきました。

義父は同じ名古屋市内でも、税務署の管轄区が異なるので、2月17日から開いている確定申告会場が我が家と異なります。

中産連ビルは中部産業連盟の研修施設として1963年3月に建てられた、かれこれ57年も経つ建物です。

外観はぱっと見、あまり特徴が無いのですが、グリーンのタイル造りで、中はかなりしっかりした造作で、落ち着いた雰囲気があります。

私は、もう遠い昔のことになりますが、会社生活で課長になったばかりの時に、ここで講習を受けたことがありました。

確定申告でこの中産連ビルへ訪れたのは、去年は直接税務署へ確定申告を出しに行った覚えがありますから、2回目になります。

栄のオアシス21の場所にあるバスセンターから四軒屋・引山行きの市バスに乗って清水口で降ります。

私の記憶も定かではないので、google Mapがとても役に立ちます。

古出来町通りの基幹バスの走っている道は、前のマンションに住んでいた頃に、車でよく通った懐かしい路です。

久しぶりにバスに乗って走ると、こんな路であったかと、まるで記憶にない見知らぬ街並みです。

清水口のバス停で降りて、スマホ片手に歩いていくと、遠く行ったことのない町を、一人とぼとぼ歩いているような錯覚に陥ります。

大きな通りを渡って、喫茶店やレストラン、小さな事務所を過ぎると、見たことのある中産連の建物が見えてきました。

平日木曜日の2時過ぎはあまり人通りも無く、主婦と老婆の2人とすれ違っただけでした。

中産連の1階の駐車場から高級車のレクサスが出てきました。

確定申告に訪れる人は、車が多くて、私のようにバス停からとことこ歩いてくる人間は少ないのかもしれません。

建物の1階をぐるりと回って、ロビー入り口に60代と思われる警備員が一人立っていました。

中へ入って、あまり広くも無いロビーに長机がしつらえられていて、S字に受付順番を待っている人が20人ほどいました。

入り口近くに案内の中年女性が立っていて、書類を提出するだけですと伝えると、近くのボックスに入れる様に誘導されます。

中を確認してもらって、受領印をもらいたいと言うと、間違いがあった時は後日連絡がいくから大丈夫ですといいます。

それでは遅れて時間がかかるからと言うと、並んで待つと2時間待つことになると脅されました。

私はまさかと思い、無視して列の最後尾に並ぶことにしました。

待っている間に次々と若い人やら、中年のおじさん、主婦、見るからに老人と様々な人々が私の後ろに並びます。

サラリーマン風の男性が、先程の案内の中年女性に勧められてボックスへ入れようとして、男性の係員と何やら話をしています。

長机で、応対しているのは40代位の男性係員1人だけで、見ていると、2階の何番の窓口へ行ってくださいと言うのが聞こえてくるので、ただ仕分けをしているだけのようです。

そこで書類を受け取ったりしていないようでした。

20人以上の最後尾に並んで、待つこと約20分で私の順番が回ってきました。

2時間待つと言っていたのは、嘘でした。

やはり1階の受付で、確定申告の書類は受け取ってくれなくて、2階の4番受付へ行くように告げられました。

階段登って、すぐ左側に番号降った部屋がありました。

長机が3つ並んでいて、女性の係員が案内してくれました。

ほとんど待つことなく、男性の係員が来て、私の持ってきた義父の確定申告書類を確認してくれました。

区が違うだけでやり方が変わるようで、源泉徴収票とマイナンバーのコピーは、係員が確認した後に、その場ですぐに返却してくれました。

係員が直接チェックすれば、提出の必要はないのだそうです。

去年、その前の年に確定申告を出しに来た時は、持ってきた書類は配偶者のもの以外はすべて提出していましたから、今年から変わったのかもしれません。

無事チェックを終えて、控えに受領印をもらい、提出分を入れたファイルフォルダーを戻されて、近くの黄色いボックスに入れるように案内されました。

何となくファイルフォルダーに挟んだだけの確定申告書類を、大きなゴミ箱のようなボックスに放り込むのは、中でバラバラになりそうな気がして抵抗があります。

1階に降りて、ロビーには相変わらず20人以上が並んで待っています。

入り口扉を開けて外へ出ると、年取った警備員が「お疲れ様でした」と声を掛けてくれました。

ともかくも、今年も無事に確定申告が終わったことに安堵しました。

再びgoogle Mapを開いてナビを起動させると、途端にあと7分でバスが発車しますとスマホが言うので、前方を見ると、バス停にバスが1台停まっていました。

慌てて息せき切って走り、なんとか間に合い席に着きました。

帰りも来た時と違う路を走っているのではないかと思われるくらい見知らぬ街の景色で、私の人生と決して触れ合うことがないがであろう人々が無心に行き交う姿を大きなバスの窓から眺めていました。