時々奇妙なこと

今日は晴れて天気は良かったのですが、外へ出ると、流石に12月の冷たい風が吹いていました。

雲間に青空は見えるのに、ちらちらと何かが舞って落ちてくるようでした。

しばらくしたら雪が降るのかもしれません。

冬の径は寒さを感じないように、足早に通り過ぎるに限ります。

郵便局へ寄って、図書館へは午後3時近くになっていました。

雑誌コーナーで新刊の経済誌を読んでいたのですが、不覚にもうつらうつらして時々うたた寝をしたようです。

何となく、ボケた状態を体験しているような、ふわふわした心地でした。

かつてヨーロッパの芸術家は、ボールが落ちる一瞬間にみる夢を創造に利用したといいます。

私の場合は単に奇妙な夢を振り切りながら、現の間を行ったり来たり往復しているだけです。

図書館の帰りに、何時ものように妻に大判焼きを買って帰ります。

寒い一日が終わり、日が暮れて、帰っていくところがあるというのは、いつでも嬉しいものです。

夕飯は、妻が魚のムニエルとジャガイモとこんにゃく、ちくわの煮物を作ってくれていました。

夕飯後、ウォーキングに出るため、階段を降りていくと、1階の回廊の真ん中に何やら黒と白の布のようなものが落ちていました。

その向こうに見える窓が開いているように見え、さらに真ん中の室の玄関にも布のようなものがちらりと見えました。

何かやっているのかと思いつつ、そのまま地階のエントランスに続く階段を降り、マンション正面扉から外へでました。

外の径へ出てから、あれは一体何だったのだろうと、気になり始めて、もし戻った時にも同じ状態だったら、声をかけてみようと思いました。

30分後にマンションへ戻ってきて、また同じ階段から1階の先程の場所をみたら、先程の布は跡形も無く消えていました。

その布の落ちていた場所の左右を見ましたが、何もなくいつもの光景です。

狐にだまされたような気分で帰ってきて、妻に今しがたあった事を話した処、確かあの室は賃貸だったかしらと言われ、改めてそこの住人を普段あまり見かけたことが無かったことを思い出しました。

いつもの風景の中で生活していても、時々奇妙なことは起きるのかもしれません。