早朝の散歩風景

5月19日、金曜日、今朝、最初にトイレで目が覚めたのはなんと4時台、寝る前に口乾燥防止のために飲んだ白湯の量が少し多かったのか、いつもより早目の目覚めでした。

ベッドに戻っても、何となく体がむず痒く、何度となく寝返りを打って、5時半ごろにゴミ出しのために起きました。

外廊下で景色を眺めていると、ざーと音がして通り雨が過ぎていきました。

下へ降りた時には、雨はほぼ止んでいましたが、またいつやってくるか分からないので傘をさしてゴミ集積場所まで歩きました。

そしてそのまま戻らずに先へ進んで、今日はいつもとは逆方向の路を進みます。

少し急な坂を下り、車の通りがある片側1車線の道路の向こう側の戸立住宅地に入りました。

いつも曲がらない、小さな公園の横を通っていくと、子犬を散歩させている背の高い中遠男がリードを持って、犬を見ていました。

更に進むと、コンクリートの壁があり、かなり上の方に、まだ比較的新しい戸立住宅がずらりと並んで外国のどこかの風景のようです。

道なりに進んで右に曲がると、以前見たことがある老人介護施設らしき建物があります。

立派な赤レンガで作られた門と、広いエントランス、お金持ちしか入れなさそうです。

先へ進んで右の住宅地への導入路に入ると、今まで見たことのない瀟洒な洒落た邸宅が並んでいました。

同じような外壁の分譲一戸建ての間に、廃屋のような昔風の広い平屋造りがあるのは、この一帯に土地を持っていた農家の凋落した成れの果てでしょうか。

海の近くでよく見た懐かしい石造りの小さな家の前を過ぎると、少し広い片側1車線の道路があり、緑の木々が茂った公園の脇路へ、自転車用の白いヘルメットを冠った小学生くらいの女の子が、ジョギングスタイルの母親を従えて走っていきました。

道路を右に曲がり、更に右に曲がると高級住宅地が並んで、見たことのない景色が広がっていました。

方向感覚が無くなり、異空間に紛れ込んでしまったような気分でした。

家の前のガレージには、スーパーカーのようなフェラーリと鉄板貼ったようなごついベンツの四駆が並び、一体どのような人が住んでいるのか、さらに行くとマセラッティ、ポルシェ、アウディ、小粋なプジョー、シトロエンと高級車ばかりです。

その住宅地を突っ切ると、ようやく勝手知ったる路に出ました。

すると、先ほど見た白いヘルメットの少女と母親の姿が走ってきて、家の横の細い脇路をUターンしていきました。

一体どこをどう回って走ってきたのか、まるで別方向から突然現れたように思えました。

家へ戻る坂道を登っていくと、大型集合住宅の半地下のような窓の並んだ辺りを通り過ぎる時、温かいスープと焼けあがったパンの香りがしました。朝餉と出来たら子供の姿があれば、申し分のない朝の営みがそこに見られることでしょう。

遠くに散歩する老人の後ろ姿がありました。

今日の名古屋は、雨、最低17度、最高21度、風速0.83m/s、湿度90%、外は雨音、通り過ぎる車の轍の音、遊ぶ子供たちの金切り声、ベランダから入り込んでくる冷涼感のある空気がひんやりとして、昨日はよかった半袖では少し肌寒く感じられます。