アニメ「Creature Comforts」は動物園の動物になぞらえて大都会に安穏と暮らす人間を皮肉った作品

晴れ渡る空は心躍らせるものがあります。

とうとう3月も最後の一日、明日からは4月に突入です。

名古屋の天気は、晴れ所により曇り、最低10度、最高24度、風速0.83m/s、湿度20%、暖かいので下履きをやめ、セーターをやめて一皮むけた格好です。

何もやらなくても一日は過ぎてゆくものです。

1990年のアカデミー短編アニメ賞を受賞した「Creature Comforts」という5分少々の作品を観ました。

動物園に住む動物たちが、自分達の生活環境についてインタビューを受けるというものですが、これが中々面白い作品でした。

どの動物も充分エサはもらえて、守られていると感じています。

シロクマは、動物園は心が安らぐ老人ホームみたいな所だと言います。

何かあっても人間達が色々とやってくれるので生きていく上で何の心配もありません。

しかし子供のカバがオリが狭いとこぼし、カメも居心地は申し分ないけれど、前住んでいたところの方が良かったと言います。

ゴリラは、外へ出られる自由が無いと言い、ブラジルから来たピューマは、照り付ける太陽ときれいな川が恋しいとこぼします。

これは動物園ではなく、大都会に住む人間たちをインタビューしたのではないかと思われる内容でした。

「Creature Comforts」は動物園の動物になぞらえて大都会に安穏と暮らす人間を皮肉った作品ではないかと思われてしまいます。

邦題の「快適な生活〜ぼくらはみんないきている〜」は何ともちぐはぐで、ミスマッチに思え、少なくとも~以下は蛇足ではないかと思えます。

狭いながらも楽しい我が家とは、昭和レトロのフレーズだったように思いますが、諸々の社会生活の呪縛を振り切って、自由に外へ飛び出していけるのは、動物園の動物に無い、人間の特権と思います。