今日は金曜日、早朝6時半にゴミ出しをすると、もう人通りがありました。
陽気も大分なごみ、気分もやわらいで、心地よい季節の訪れを感じます。
名古屋の天気予報は、雨、最低11度、最高17度、風速0.56m/s、湿度90%、あいにくの雨で車で出かけようと思っていましたがやめました。
昨夜は2006年ディズニーの短編アニメ「マッチ売りの少女 (The Little Matchgirl)」を観ました。
マッチが英語であるとは知りませんでした。
誰もが一度は読んだことのある、アンデルセンの1984年の名作童話ですが、アニメで観るのは私も初めてです。
69歳にもなるお爺がと揶揄されそうですが、わずか8分間の心揺さぶられる旅でありました。
最初に目を引かれたのが、この短編映画のポスターのような画像です。
大きな中世の石造りの建物の間に街灯が一つ、舞い落ちる雪、凍てつく街路、照らし出された雪柱のような灯りの下に、ぽつねんと小さな少女の姿があります。
写真では決して表現できない画の世界ですが、これだけでもウっと堪えきれなくなりそうです。
Xmasで賑わう街、白く降り積もった路を多くの人々が行き交い、その間を縫うようにして、貧しい少女がマッチ棒をかざして売り歩きますが、誰一人として振り返ることもなく通り過ぎていきます。
裕福そうな家の子供たちが買ってもらったプレセントを両手にかざして、両親とともに馬車に乗り込み、走り去っていくのを、少女はじっと見ていました。
その夜、一本のマッチ棒も売れなかった少女は、お腹を空かせて、雪の凍てつく路の片隅で寒さに震えながらうずくまっています。
寒さに耐えきれず、マッチ棒を一本、二本と灯し続けるたびに、暖かい暖炉、美味しそうな料理と、次々と美しいファンタジックな少女の幻想が繰り広げられます。
残ったマッチを一時に擦って灯すと、暖かい家の中で、少女の大好きだったお婆さんが現れ、少女を抱きかかえてツリーのロウソクに火を灯させてくれました。
その夜、すべてのマッチを使い切った少女は、凍てつく寒さの中で亡くなり、やさしいお婆さんに抱かれて天国へ連れていかれます。
童話とは思われないほど残酷で悲しく涙なしには観られない物語です。
19世紀の当時、この衝撃的な童話が、街路で命を落としたかもしれない多くの貧しい子供達を救うきっかけとなりました。
短い一編の童話が、当時の世界を変えたのでした。