うたた寝をする老人たち

このところ連日で眩しいほどの良い天気ですが、外へ出ると、かっと暑い肌感覚がたまりません。

それでも何故か、そのような中を歩いていても、汗が出てこないことが不思議です。

新陳代謝が落ちているのか、温度に対して、感覚が鈍くなっているのか分かりません。

それって老化したということかと、老いぼれるのはまだまだ早いと、奮起していつもの階段を一気に上がり切ります。

今日は痛いほどに日射も強いので、いつも日向ぼっこをしているノラ猫も、どこか風通しの良い日陰へ身を隠しているようです。

今日は銀行へ一件寄って、イオンへ行くと、夏休みに入っているので、子供達があちらこちら、行ったり来たりです。

活発な子供たちが行き交う中で、ソファには老人達が侍って、コックリコックリ居眠りをしている姿が目立ちます。

このようにして、いつか次第次第に、老人達はぼけていくのだろうかと想像します。

ぼける感覚とは恐らく、ほんの少しうたた寝をして夢現の間に彷徨っているのと同じで、その状態がずっと続いてしまうと、ぼけて認知症の世界へ次第に沈み込んでいくのかもしれません。

昼の12時になったら、ソファにもたれて眠っていた老人達もいつの間にか、ふっと姿形が掻き消えて見えなくなりました。

がくりと頭が下がり、私もいつの間にか、うたた寝をしていました。